
こんにちわ!管理人の真也(@IrohaReform)です。
最近、住宅でも目立つようになってきた外壁材の一つが、金属系サイディングです。
高性能なガルバリウム鋼板という材料で、新築工事、またはリフォームで外壁の重ね張り工事が人気になってきています。
「外壁をガルバリウム鋼板ですれば、再塗装のようなメンテナンスをしなくて良くなる」
実は、これは完全なるデマ情報です。
コチラの記事で、「本当のガルバリウム鋼板」について知ってください。
特徴、メリット・デメリットから劣化状況の確認・メンテナンス費用と方法、ニチハなどの取扱いメーカーの紹介、解説します。
また、外壁塗装、外壁リフォームの重ね張り、張り替えの費用・価格も紹介しています。
[toc]
外壁リフォームの費用・価格相場
塗装費用は塗料次第
ガルバリウム鋼板だからといっても、他の外壁材と塗装費用はほぼ変わりません。
塗装費用が変化するのは、あくまで使用する塗料の種類、グレードです。
どの塗料がいくらぐらいかかるのかは、「外壁塗装の塗料の種類別に特徴、単価、耐用年数」で解説しています。
外壁の塗装、重ね張り、張り替えの費用・価格比較
劣化した外壁を、今後も維持する方法として考えられる案は、3つあります。
- 外壁塗装
- 外壁の重ね張り
- 外壁の張り替え
それぞれどのくらいの費用がいるのか比較してみましょう。
施工内容 | 費用 |
外壁塗装 | 80万~ |
外壁重ね張り | 130万~ |
外壁張り替え | 230万~ |
大きさは120㎡で、塗装はシリコン塗料、重ね張りはガルバリウム鋼板、張り替えは窯業系サイディングで計算しています。
やはり、現状の外壁を塗装して、維持する方法が一番安く抑えられますね。
外壁塗装の細かな見積もり内容が知りたい人はコチラ。
⇒ 外壁塗装の見積書例公開!見積もりを安くする術・費用テク
外壁ガルバリウム鋼板のデメリット
- 見た目の好き、嫌いがハッキリ出る
- 断熱性能を考慮する必要がある
- 防音性は、他の外壁材よりも劣る
- あくまで金属なので、メンテナンスを怠ると、サビが出やすい
1.見た目の好き、嫌いがハッキリ出る
他の外壁材よりも見た目の好き嫌いが出やすい材料です。
男性ウケは良いのですが、女性ウケがイマイチというのが、現状でしょうか。
2.断熱性能を考慮する必要がある
金属なので、どうしても断熱性能が気になります。
最近は、断熱材と一体化した材料を開発したり、どのメーカーも断熱性能をカバー出来るようにしています。
3.防音性は、他の外壁材よりも劣る
他の外壁材と比べると、薄いので、防音性が劣ります。
こちらも、外壁の下地に、防音材を入れるのが当たり前となってきていますので、そこまで気にする内容ではないかもしれません。
4.あくまで金属なので、メンテナンスを怠ると、サビが出やすい
メンテナンスフリーと言われることもあるようですが、そのようなことはありません。
定期的な塗装などで、メンテナンスしないと劣化します。
金属の劣化なので、サビが大きいです。
見た目も極端に悪くなりますし、耐久性が著しく低下するので、定期的なメンテナンスは必須です。
外壁ガルバリウム鋼板のメリット
外壁材を、ガルバリウム鋼板でした時のメリットを確認しましょう。
- スタイリッシュな見た目がかっこいい
- 他の外壁材との違いは、ひび割れを起こさない
- 外壁、屋根ともに建物の軽量化を図れ、耐震性に優れている
ガリバリウム鋼板、金属サイディングの最大のメリットは、軽量な点ですね。
建物は重くなりすぎると、地盤沈下、地震の揺れなどに弱くなってしまいます。
張替え、重ね張りの場合、建物の構造上、軽量なものしか使えないことが多いです。
出来るだけ、軽量にすると良いのですが、金属サイディング以外の外壁材は、どうしても重くなってしまいます。
しかし、金属サイディングなら、耐久性、耐候性を下げずに、軽量化を図れます。
そもそもガルバリウム鋼板とは

ガルバリウム鋼板とは、金属系サイディングの一つの材料です。
近年の金属サイディングの半数以上は、ガルバリウム鋼板が使われています。
昔は、トタンという材料が良く使われていました。
しかしトタンは劣化が早く、劣化すると見栄えが極端に悪くなるため、住宅では最近ほぼ使われることはありません。
トタンは工場や倉庫の屋根などで、たまに目にする程度になっています。
参考に、工場の屋根塗装の状況が分かるサイトを貼っておきます。
特徴
ガルバリウム鋼鈑は軽量材料なので、屋根材として人気で、使われていましたが、最近では外壁材でも増えてきています。
軽量な外壁材ということで、現状の外壁の上から、新たな外壁を張る「重ね張り工法」にも多く用いられています。
重い材料だと、建物が重くなりすぎて、沈下、地震に弱くなります。
また、耐久性に非常に優れています。
メッキの成分を改良し、劣化に強いメッキで鉄板を保護しています。
メンテナンス次第で、30年から50年は持つ材料と言われています。
トタンと何が違う?
トタンとガルバリウム鋼板では、鉄部を保護しているメッキの成分が違います。
トタンのメッキはほぼ亜鉛で出来ています。
対して、ガルバリウム鋼板のメッキはアルミニウム、亜鉛、ケイ素で出来ています。
メッキの成分が違うだけで、ガルバリウム鋼板はトタンよりも、3~8倍長持ちする性能があると言われています。
そのメッキを守るのが、塗装となります。
図のように、塗装とメッキで、中の鋼板を守っている格好です。
周りのメッキ、塗料の種類によって、耐用年数が変化するということです。
注意点
サビない材料?

金属の中では、優れたメッキで非常にサビにくい材料ですが、サビないわけではありません。
良く「サビない金属材」と言われていますが、あくまで非常にサビにくいだけと頭に入れておきましょう。
以下のような論文もあります。
ほとんどの防錆方法は,サビの原因である水と酸素を鉄から遮断することが中心となっている。しかし,鉄に対して非常に友情の厚い金属である亜鉛の場合は,イオン化傾向の差により,鉄の代りに自ら犠牲となって溶け出し,鉄がサビることを防ぐはたらきがある。
論文のいう亜鉛のめっきがトタン、より強固なめっきがガルバリウム鋼板です。
非常に錆びにくい構造ですが、錆びないことはありません。
ガルバリウム鋼鈑でも、メンテナンスを怠り、劣化するとメッキが剥がれ落ち、サビサビの金属となりますので、気をつけましょう。
再塗装不要?
また、口コミなどで良く目にするのが、「再塗装不要の外壁材」というのも、残念ながらデマです。
定期的に塗装しないと、メッキを保護している塗装が剥がれ落ち、メッキが裸になり、劣化していきます。
塗装のスパンについては、使用する塗料の耐用年数が重要になります。
ガルバリウム鋼板のメンテンス
劣化状況を確認する
劣化状況により、メンテナンスする方法は変化します。
どの程度、どのくらいの範囲が、どのようなメンテナンスしなけらばならないか確認しましょう。
ガルバリウム鋼板の劣化状況を挙げます。
- サビにより塗装が剥げてきている
- 指に粉がつくチョーキングを起こしている
- 傷、ヘコみがある
- 割れている箇所がある
ガルバリウム鋼板では、この4つは定期的に確認しましょう。
どれも目視で確認できるので、アナタでも出来ます。
季節・時期で気をつけることは?
雨の多い時期は、サビている状態を放置していると、劣化のスピードを加速させます。
少しでもサビのような劣化箇所があると、そこから徐々に広がっていくイメージですね。
対応策は?

雨の多い梅雨、冬などの季節前には、劣化状況の確認、外壁洗浄をしておくことをおすすめします。
劣化箇所を確認した場合、部分補修、部分塗装といった簡易的な対策をしましょう。
素人では分からないという人も多いと思います。
業者にお願いできる?
メンテナンス、劣化箇所を確認してもらえる業者を抑えておけば、気になる時に、呼べます。
対処してもらえる環境を整備しておくと良いでしょう。
コチラで、業者選びしてみてください。
⇒ 外壁塗装無料一括見積もり比較サイトおすすめ3選
全体の外壁塗装以外にも、部分塗装、劣化状況の確認をして欲しい旨を伝えれば、それだけでも良いですよという業者を紹介してもらえます。
メンテナンス方法
外壁塗装する
他の外壁材と同様に、約10年に1回のペースで、外壁塗装して、ガルバリウム鋼板の劣化を抑えることが不可欠となります。
トタンと比べ、耐久性、性能は格段に上がりましたが、それでも同じ金属なので、放置していると劣化はしていきます。
メンテナンスとして、一番重要なことは、ガルバリウム鋼板のメッキが落ちる前に、塗装で保護をしてあげることです。
メッキまで落ちてしまうと、元のキレイな金属サイディングの見た目に戻るのは、難しくなります。
塗装し直しても、初めはキレイですが、メッキがないと、すぐに劣化してしまいます。
部分補修、部分塗装する
部分的に塗装して、ガルバリウム鋼板を保護するのが、一番手っ取り早いです。
全体ではなく、部分的にサビが出たり、粉を吹くチョーキングが発生したりもします。
その場合は、そこから徐々にサビていかないように、対処したほうが良いです。
傷、ヘコみを直す
板金で補修したあとに、塗装でカバーが、一番の対処法でしょう。
傷やヘコみがあると、どうしても、金属が弱くなり、劣化スピードが上がります。
早めに板金補修をかけ、傷、ヘコみをなくすことをおすすめします。
ガルバリウム鋼板のメーカー一覧
金属サイディング、ガルバリウム鋼板を取り扱っているメーカーを、いくつかピックアップして紹介します。
ニチハ
外壁材の大手メーカーの一つです。
窯業系、金属系ともにサイディングの施工実績は間違いなしのメーカーです。
旭トステム外装
こちらも、外壁材大手メーカーです。
窯業系、金属系、外壁タイル、屋根材などを取り扱うメーカーです。
YKKAP
外壁のみならず、アルミ、金属を使用する窓、ドアなども取り扱っています。
金属系メーカーのため、金属サイディングに使用する材料も、一級品です。
アイジー工業
外壁、屋根ともに、金属系に特化したメーカーです。
金属サイディングの欠点の一つの断熱性を克服するため、金属板と断熱材を一体化した材料を使用しています。
まとめ

金属サイディングのガルバリウム鋼板はしっかりとメンテナンスを行えば、非常に優れた外壁材です。
重ね張りなどにも使用できる使い勝手がよく、これからより重宝される材料でしょう。
近年どのメーカーも、劣化しにくいガルバリウム鋼板プラスαの性能などの開発もしていますので、注目していきましょう。
ガルバリウム鋼板を維持管理するために、次は塗料を選定しましょう。
コチラで、外壁塗装の塗料を種類別に比較、解説しています。
⇒ 外壁塗装の塗料の種類別に特徴、単価、耐用年数を比較解説